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豊陵資料室だよりG

第8号 05年秋の号
第2回クラブ特別展アラカルト


「送球(ハンドボール)部

*送球部創設者馬場太郎先生の息女紫津子さん(元池田高校教)から数多くの遺品の提供を受け、豊中中学・高校の送球部黄金時代の活躍振りを公開することが出来た。
*昭和17年と昭和21年、二度の全国制覇の写真説明は、中18回岸亨氏・中19回千頭(山名)卓夫氏と名ゴールキーパーとして勇名を馳せた中23回熊倉秋雄氏のお力添えに負うところが大きかった。
*昭和25年高松宮殿下を迎えて藤井寺で開催された第1回全国高校ハンドボール選手権大会で選手宣誓を行った豊高主将朝日薫氏(高3期)の写真は、宣誓文の現物と共に今回の展示品の目玉と言えよう。
*なおこの大会、夏休み中に地元大阪で行われたとあって、自治会が全生徒に応援に行こうと呼び掛けの葉書を出している。
*女子チームも昭和38年には大阪での五大会の優勝カップを抱えた部員の喜びに満ちた写真を始め、大阪選抜チームのゴールキーパーに選ばれた高23期服部(石黒)和子さんの華麗なプレイ、高14期井上(磯井)弘子さん提供の全盛期のユニホームが紹介された。
 (写真挿入   喜びの女子チーム) *異色の展示としては、現在朝日放送「NEWSゆう」で活躍している高45期橋詰優子アナウンサー、豊高在学中のスナップ。その可愛らしさが人気を煽った。
*戦時中、野球や庭球などが敵性スポーツとして廃止に追い込まれた中、送球が続けられたのは、日独伊三国同盟の中のドイツが送球を国技としていたからである。
*送球(ハンドボール)部OB・OGが数多く来られ異口同音に現在豊高の男子ハンドボール部が消滅していることを嘆き、その復活を願っていた。OBの中でも高7期深江幸次郎氏は存続している女子ハンドボール部を現在熱心に指導している。
*昭和21年第1回国民体育大会のハンドボールは西宮球技場で行なわれ、決勝戦でも倉敷工業に圧勝した。この試合には全生徒が応援に駆けつけた。また、後日学校でも祝賀行事などが行なわれた。各種のスポーツに多くの応援があり、学校全体、生徒全体が盛り上がったものだがと昔を懐かしむ声も聞かれた。
*大阪高体連ハンドボール部は数年前大阪大会の優勝旗を新しく作り替えた時、古い優勝旗をかっての名門校である本校に寄贈してくれた。資料室では常設展示場で披露している。

「薙刀(長刀・なぎなた)部」

*昭和35年、北坂美智子先生によって創設、先生には今回のクラブ展に全面的な協力を頂き、防具稽古着一式と試合用・稽古用薙刀の寄贈を受けた。
*昭和37年・昭和54年の全国大会出場のプログラムは高15期小沢(福富)とよのさん、高33期森本(安川)知子さんの提供による。
*昭和50年代は大阪府高校総体でも上位入賞多数、個人演技の部でも優勝2回。
*平成時代に入り15年は演技の部で、16年は団体の部で近畿大会に出場。
*平成16年度、長崎県で行なわれた全国高校総体なぎなたの部の開会式での入場行進曲「雲の上めざして」は、当時本校3年生の(高57期)加藤千尋さんの作詞、本校全校長須賀寅充校長の作曲によるものなので、展示会場ではプレーヤーをおいて何時でも聞けるようにした。
*近畿大会にも出場した現在のながなた部員の日頃の活動振りも紹介。稽古前の道場拭き掃除に始まる真剣な放課後の二時間は武道精神の体得の一端が伺えた。
 
(稽古前の拭き掃除)

(豊陵資料室・浅井由彦)